第15回サイバー歌会 歌評

26 山桜モンマルトルに咲きおれば埋ずめ尽くさんユトリロの墓

この方も私と同じくユトリロが大好きなのですね。パリ・モンマルトルの街を描きつづけたユトリロ、初期の大好きな白の時代を思わすモンマルトルの墓地、作者はそこへ思いを馳せたのですね。彼の人生と墓地、そのグレーのイメージのなかに、桜が降りしきり、皓く埋めつくす。
詩情漂うお歌です。(みずき)

ユトリロについてそれ程詳しくはないが彼は、モンマルトルで1883年に生まれ、祖母の元で育てられた。母親は、モデルで、ドガ、ロートレック、ルノワール等と親交があったという。だからモンマルトルの申し子みたいなもので、周辺の風景画で有名になった。
http://www.interq.or.jp/orange/hiroko-/europe00907.htm
ユトリロの人生も大変だったなあと思います。絵を描かずにいられなかったのだろうか。 さくらの花びらで埋め尽くそうと言う作者の思いはユトリロを知れば知るほど深いものなんだなあとつたわるものがありました。(mohyo)

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