第15回サイバー歌会 (2006年3月27日~)
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作 品 | 作者名 |
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1 朧なる記憶の沼に積もりゆく仄かに白き山桜花 | 長谷川径子 |
3票(エイプリル5・村本・萱野) | |
2 桜花(はな)の散るのちの思ひにひとときは淫けりたり春近き樹のした | 船坂圭之介 |
1票(るか) | |
3 この年の桜の花を浴びながら天下国家をおもわずに呑む | 黒田康之 |
1票(春畑茜 ) | |
4 大波の縄の宇宙に舞ふ花や麻布一の橋ひかりの坩堝 | やそおとめ |
6票(五賀・伊波・はるのくるみ・近藤・服部・村本 ) | |
5 桜花みつつ咲かせて銀色のコイン吸はるる夜の自販機に | 近藤かすみ |
7票(大屋・倉益・上村・米山・ロン・服部・岡崎) | |
6 かたちよく盛られし飯粒(いひぼ)妖変し桜はなびら仏間をおほふ | 伊波虎英 |
2票(ロン、mohyo) | |
7 このくにの春を飛ぶときこころせよ北のテポドン桜散らすな | 二嶋結 |
1票(ペンより弱し) | |
8 心電図乱れし洞を花房の海ひたひたと満たす静けさ | みずき |
5票(船坂・上村・はるのくるみ・エイプリル5・寺川) | |
9 ああああと桜は叫ぶあちらからこちらの僕を呼んでゐるとき | るか |
4票(やすまる・やそおとめ・柴山・根来) | |
10 満開の花の後ろの空白は黒く塗りこめサクラクレパス | 倉益敬 |
9票(大屋・春畑・村田・米山・柴山・ペンより弱し・二嶋・北夙川・伊藤) | |
11 けむりなき工業団地の無機質に音絶ゆる午後さくら吹雪きぬ | 上村霞 |
3票(西川・黒田・誰鬼) | |
12 無味無臭鼻腔から吸い込んだあのサリン分子は花より淡く | 五賀祐子 |
1票(るか) | |
13 花散りてうすくれなゐの土の上大地踏みしむ精霊のかげ | 伊藤京子 |
1票(川島千枝子) | |
14 芳しき戦乙女が踏み鳴らすターフ、一陣の花吹雪かな | 誰鬼 |
1票(村本希理子) | |
15 ちぎり絵のさくららららら散りぬるを催眠解かれしまなこに映す | 竹山典孝 |
1票(mohyo) | |
16 サクラチル 赤門の道遥かなる子は電報を空に飛ばせり | 川島千枝子 |
2票(みずき、伊藤) | |
17 花ふぶくひとひらごとのつぶやきのエリ、エリ、レマ、サバクタニ | 大屋邦子 |
3票(瑞紀・寺川・大塚) | |
18 妙法を誦す声たえぬ幾百の年を重ねてしだれ桜の | 象 |
3票(川島・近藤・瑞紀) | |
19 天衣無縫の天うつくしく花の香に洗われていく胸のみずうみ | はるのくるみ |
2票(船坂・誰鬼) | |
20 春眠を今にも破るアラームが鳴り出す予感つぼみ膨らむ | 西川幸子 |
4票(ロン・川島・harry・北夙川) | |
21 そうなんだ 君がこの世にいないのに春は桜を咲かせているよ | ほにゃらか |
5票(春畑・西川・村田・長谷川・岡崎) | |
22 頑なに蕾のままでいる花の蕾のままで散るもまたよし | 村田馨 |
1票(二嶋 ) | |
23 やはらかきはるを抱きし墨堤の桜さくらと君をみてをり | 瑞紀 |
2票(菊池・服部) | |
24 餡パンの臍に凹みし歳月も桜はなびら朽ちて食むまで | 菊池裕 |
2票(象・近藤) | |
25 髪を剃り 術待つ叔母の 胸にある 九段の桜 逝きし兄の絵 | 岡崎ウッチー |
1票(村田) | |
26 山桜モンマルトルに咲きおれば埋ずめ尽くさんユトリロの墓 | エイプリル5 |
2票(中條・harry) | |
27 花の王驕れる春のふるさとはいさいさよひの存へ果てむ | 服部文子 |
0票 | |
28 桜蝦がいっぱい入ったかき揚げを思う火曜の昼の食堂 | ロン |
1票(米山) | |
29 なんて青い空に爆ぜそうなつぼみたち小学校の桜の庭の | やすまる |
2票(黒田・harry) | |
30 散りて散りて散りてをんなを棄つるごとうすくれなゐの霊(たま)吐くさくら | 萱野芙蓉 |
2票(竹山・長谷川) | |
31 風すこし冷たくなってくる夕べ<水晶湯>へと花は流れて | 米山貴美子 |
6票(五賀・倉益・はるのくるみ・やそおとめ・根来・大塚) | |
32 ゆっくりといつの間にやら満開にさくら一樹は力漲る | Harry |
1票(二嶋) | |
33 店の名はタトウマニアと描きてある出で来し女の肌の花思(も)う | 柴山保 |
1票(やすまる) | |
34 いつしらにさくらちりやみ辻角の石に人形(ひとがた)うきいづる夕 | 寺川育世 |
5票(五賀・みずき・中條・瑞紀・萱野) | |
35 春日中さくらの香り深く吸ふひるむは吾の老ひ言上げしのち | mohyo |
1票(船坂) | |
36 さくら花堤にあふれ咲く午後の犬の歩みはわが影に添ふ | 春畑茜 |
7票(伊波・上村・mohyo・ほにゃらか・北夙川・伊藤・大塚) | |
37 根のきはにあまた幼虫ねむらせて悲鳴のごとくさくらひらけり | 村本希理子 |
7票(象・黒田・菊池・ほにゃらか・エイプリル5・岡崎・根来) | |
38 蒼空はまさに開きぬ 早咲きの危ふき桜一本(ひともと)のため | 根来麻子 |
4票(やすまる・伊波・中條・やそおとめ) | |
39 春来ればきみへ手向けは桜花あくがれて過ぐ未来もあらん | 中條レイコ |
1票(るか) | |
40 香りなき櫻靜かに咲く夜を赤き鳥居のややに傾く | 北夙川不可止 |
9票(大屋・象・竹山・みずき・誰鬼・長谷川・ほにゃらか・萱野・寺川) | |
41 口紅(ルージュ)のみその唇に触れさせる人と黙せり満開のした | 大塚寅彦 |
4票(西川・竹山・柴山・ペンより弱し) | |
42 花の下NOVAして学ぶ英会話 下心には勝る師はなし | ペンより弱し |
2票(倉益・菊池) |