第19回サイバー歌会(2009年9月)

作 品 作者名
1 次々と摘果されたる青蜜柑土に転がり晩夏光浴ぶ ツバキ
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2 果てしなきローンの果てしオートバイ子はパカパカと充電はじむ 伊藤京子
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3 通勤の途中で見かけし大木の果実色づき枇杷と気づけり あずき
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4 無花果の頬撫づりたし永劫の君の焼野を守る父母ほど テキーラ
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5 果汁105%のジュースなり濃縮といふ術かけられて 堀田季何
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6 購ひしワインは地の果て(ロストホライズン)ひめやかにある滅びの予感 ゆるら
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7 声だけで繋がつてゐるケータイは青空の果てにおいてけぼりだ 紀水章生
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8 古楽器にターフェルムジーク聴くうちに八月の日の昏れ果ててをり 伯爵
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9 あたらしき風を伝へし赤蜻蛉くるりとかへす夏の果てなり 長谷川と茂古
1票
10 あのことは夢だったのかもしれない大空の果てに鳩を逃がして 月歩
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11 無量大数不可思議那由他阿僧祇と果てなくくだり一(いつ)なる私 有沢螢
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12 選別に漏れし金魚の因果など知らず水路を流されてゆく 大屋邦子
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13 携帯の効果音みな消していく着信音もサイレントにす 西川幸子
1票
14 ホホヅキの笛をせがまれ盆棚にひときは朱き一果を選(よ)りぬ MEG
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15 おほかたのひとの地平の果てにゐて吾はちひさき緑を揺らす
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16 無花果のかおりにむせぶ 君はただいつかたれかの妻となるべき くも
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17 うぶげもつうすかは剥くと滴れる夢ぬめるなり真夜の桃の果(み) 大塚寅彦
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