作 品
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作者名 |
1 次々と摘果されたる青蜜柑土に転がり晩夏光浴ぶ |
ツバキ |
0票 |
2 果てしなきローンの果てしオートバイ子はパカパカと充電はじむ |
伊藤京子 |
0票 |
3 通勤の途中で見かけし大木の果実色づき枇杷と気づけり |
あずき |
2票 |
4 無花果の頬撫づりたし永劫の君の焼野を守る父母ほど |
テキーラ |
1票 |
5 果汁105%のジュースなり濃縮といふ術かけられて |
堀田季何 |
1票 |
6 購ひしワインは地の果て(ロストホライズン)ひめやかにある滅びの予感 |
ゆるら |
3票 |
7 声だけで繋がつてゐるケータイは青空の果てにおいてけぼりだ |
紀水章生 |
3票 |
8 古楽器にターフェルムジーク聴くうちに八月の日の昏れ果ててをり |
伯爵 |
5票 |
9 あたらしき風を伝へし赤蜻蛉くるりとかへす夏の果てなり |
長谷川と茂古 |
1票 |
10 あのことは夢だったのかもしれない大空の果てに鳩を逃がして |
月歩 |
5票 |
11 無量大数不可思議那由他阿僧祇と果てなくくだり一(いつ)なる私 |
有沢螢 |
6票 |
12 選別に漏れし金魚の因果など知らず水路を流されてゆく |
大屋邦子 |
3票 |
13 携帯の効果音みな消していく着信音もサイレントにす |
西川幸子 |
1票 |
14 ホホヅキの笛をせがまれ盆棚にひときは朱き一果を選(よ)りぬ |
MEG |
5票 |
15 おほかたのひとの地平の果てにゐて吾はちひさき緑を揺らす |
悠 |
5票 |
16 無花果のかおりにむせぶ 君はただいつかたれかの妻となるべき |
くも |
1票 |
17 うぶげもつうすかは剥くと滴れる夢ぬめるなり真夜の桃の果(み) |
大塚寅彦 |
3票 |