第15回サイバー歌会 歌評
42 花の下NOVAして学ぶ英会話 下心には勝る師はなし
花よりも団子、というよりは、花よりも女子(おなご)という心境なのだろうか。桜の木の下でNOVAの英会話レッスンをやっているが、「鼻の下を伸ばして」同じレッスンを受けている女性に見蕩れているのだろう。いや、その女性がいるがゆえに、英会話レッスンを受けているのかもしれない。英会話の「師」と、人生の「師」を掛けているのも面白い。機知の歌だが、好感できる。(るか)なるほどねぇ。NOVAが駅の近くにあるのも、これでなんとなく(ナンパに便利)合点がいった。
花の下NOVAして(鼻の下伸ばして)・・・しかし馬鹿ですねぇ。こんなこと思いつく人は。しかも短歌にしちゃうなんて。この手のナンセンス作品は、飛躍とひねりと着地と、なにより捨て身の覚悟が重要な要件となるところだが、最後を手堅くまとめてなかなかの出来映えとみた。(倉益敬)
よく考えてみれば「し」音を多用して、音感の統一も図っていますね。(るか)
美人の先生のいるN0VAで英会話を習っている。先生が美人だからレッスンにも身が入る。という歌だろうと読みました。花と鼻、伸ばすとNOVAするが掛詞にになっていて楽しい。しの音も楽しんでいる。下心というのもワクワクします。言葉を操り、軽い乗りで一首を仕上げていて、花見の浮かれ気分の折、こういう趣向もありですね。(長谷川径子)
「下心には勝る師はなし」で、利休訓のような教えを575でいうキャッチコピーであって、短歌という感じでは受け取れませんでした。ピロートークが一番だと英会話の先生にお聞きしたことがありました。お客を呼ぶマガジンの書き方でも、日本語は57調とか75調でリズム感がでるので引っ張ることができる、と聞いたことがあります。 57577であれば即短歌ではないように思っていたのでショックでした。 (mohyo)
「鼻の下を伸ばす=花の下(茎)が長い=チューリップ」というトンチが昔あったけど、今はもう死語の世界なのかなぁ? 習い事のキッカケは何でも良いけれど。。。(誰鬼)
面白いけれど、NOVAというのは英会話教室だよね。花見しながら授業するわけはないので上句は単に「鼻」におきかえただけの「花」となり、詠題をクリアしているのか疑問。「下」が二つもあるとちょっと「下」品か。(大塚寅彦)
駄洒落ですか?形而下のカリカチュアとそのギミックは括目。今回の詠草の中で一番、自由度が高かったので採りました。もっと遊んでもよかったのでは?(菊池裕)